今回は、様々な毒親の種類について解説していきます。
毒親の定義についてはこちら
1 虐待をする親
一番わかりやすい毒親です。
精神的、肉体的に子供を虐待し、子供をコントロールしようとする親のことです。
幼少期から虐待され続けていると、子供は「自分が悪いのかもしれない・・・」と思うようになります。
そして、思春期になり、周りが反抗期になる中、自分も「反抗しよう」と思えた子供は、親に抵抗するようになり、身体的・精神的に子供が親を超えることができると、虐待は減少、消滅する可能性が高いです。
しかし、親のコントロールが強力で、反抗期のなかった子供の場合は、虐待が収まる可能性は低いです。更に、大人になっても自力では親のコントロールから逃れられない場合もあります。
本人に自分が虐待されているという自覚があれば、他人に相談することもできますが、親の暴力や暴言を当たり前のものと考えている人は、他人が積極的に介入しない限り、一生関係が改善されない可能性があります。
2 過干渉の親
これは、一見すると良好そうな親子によく見られます。
日本では、従順でおとなしい子供が「理想的な子供」という考えがあります。
確かに、公共の場で騒いだり、暴れたりしている子供がいたら、不快に思う人も多いかもしれませんが、家の中など、プライベートな空間では、活発で自分の好きなことをしていても、全く問題ありません。
そして、「過保護」は子供への愛情が強すぎるのに対して、「過干渉」は単に子供の意思を無視して、自分の考えを押し付けるだけです。
また、過干渉の親は、子供を「他人に自慢するための道具」と思っていることも多いです。
だから、自分の考える「理想」を子供に押し付けます。
3 子供の幸福を喜べない親
虐待する親に比べれば大したことないように思いますが、
子供に嫉妬したり、子供が親よりも優秀なことが許せなかったりする親のことです。
単純に子供に対する愛情不足だったり、子供を自分の欲望を満たすための道具と思っていたりすることが多いです。
このタイプの毒親は、娘のいる母親に多いです。
自分の娘が、自分よりも良い人と結婚するのを許せないとか、結婚後も仕事を続けているのが許せないなど、自分の出来なかったことを子供がしていると、一緒に喜ぶのではなく、むしろ嫉妬して逆恨みしたりします。
4 育児放棄・ネグレクトをする親
虐待と一括りにされることも多いですが、ネグレクトをする親は子供に興味がなく、自分のことだけを考えていることが多いです。
厚生労働省の「第一章子ども虐待の援助に関する基本事項」によると、
● 子どもの健康・安全への配慮を怠っているなど。例えば、(1)家に閉じこめる(子どもの意思に反して学校等に登校させない)、(2)重大な病気になっても病院に連れて行かない、(3)乳幼児を家に残したまま度々外出する、(4)乳幼児を車の中に放置するなど。
● 子どもにとって必要な情緒的欲求に応えていない(愛情遮断など)。
● 食事、衣服、住居などが極端に不適切で、健康状態を損なうほどの無関心・怠慢など。
例えば、(1)適切な食事を与えない、(2)下着など長期間ひどく不潔なままにする、(3)極端に不潔な環境の中で生活をさせるなど。
● 親がパチンコに熱中している間、乳幼児を自動車の中に放置し、熱中症で子どもが死亡したり、誘拐されたり、乳幼児だけを家に残して火災で子どもが焼死したりする事件も、ネグレクトという虐待の結果であることに留意すべきである。
● 子どもを遺棄する。
● 祖父母、きょうだい、保護者の恋人などの同居人が暴力や性的虐待、心理的虐待を行っているにもかかわらず、それを放置する。
など
となっていますが、これらは生命を脅かすような深刻な事例がほとんどです。
・貧乏ではないのに、子供に最低限のもの以外は絶対に買い与えない(親だけ贅沢をしているなど)
・親に十分な時間と体力があるのに、子供に家事の大半を押し付ける
・子供と必要最低限以外は一切話さない
上記のような場合は、当事者(子供)も当たり前のこととして一生疑問に思わない可能性もあります。
5 子供に直接危害を加えない親
子供に危害を加えないなら良い親・・・とは限りません。
「子供にだけは優しくしよう」という心がけのある人によく見られます。
・日常的に子供の前で夫婦喧嘩をする
・子供と二人きりの時にもう一人の親の悪いところを吹き込む
・常に離婚の危機に瀕していて、別居している
・様々な人と何度も結婚と離婚を繰り返している
・子供の前で他人の悪口ばかり言っている
など、上記のように両親の夫婦関係が良好でない場合、子供は精神的に不安定になりやすいです。
6 完璧過ぎる親
両親共に高学歴、高収入で能力の高い人たちだと、「自分たちの子供も優秀であるはずだ」と思ってしまいます。
しかし、実際には性格や得意不得意などは人によって様々であり、また幼少期の環境なども大きく影響を与えるため、高学歴の子供は勉強ができるとは限らないのです。
子供のことを考えずに、小学生の頃から毎日家で5時間以上勉強することを義務付けたり、成績が悪いと更に追い込んで無理やり勉強させたりする親のことです。
このような親の心の奥底には、「親ができることは子供もできるはずだ」という考えがあることが多いです。
だから、子供に過度な期待を抱き、成功するのが当たり前と考えます。
このような親の下で育った子供は、失敗を極端に恐れるようになったり、完璧主義になったりします。
まとめ
今回紹介したタイプ以外にも、毒親のタイプはたくさんいます。
大切なのは、子供が親の存在や、行動、言動を不快に思うかどうかなのです。
親が「子供のためにやっている」と言ったところで、意味がありません。
なぜ毒親が存在するのか?毒親の背景についてはこちら
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