世界の国歌 中華人民共和国『義勇軍行進曲』(义勇军进行曲)

国歌
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世界の国歌について紹介します。

今回は、中華人民共和国の国歌『義勇軍行進曲』を紹介します。

歌詞

起来! 不愿做奴隶的人们!

把我们的血肉, 筑成我们新的长城!

中华民族到了l最危险的时候,

每个人被迫着发出最后的吼声。

起来! 起来! 起来!

我们万众一心,

冒着敌人的炮火, 前进!

冒着敌人的炮火, 前进!

前进! 前进! 进!

歌詞の意味

立ち上がれ!奴隷となることを望まぬ人びとよ!
我らが血肉で築こう、新しき長城を!
中華民族最大の危機
一人ひとりが最後の咆哮をあげる時だ。
立ち上がれ!立ち上がれ!立ち上がれ!
我々すべてが心を一つにして、
敵の砲火に向かって進め!
敵の砲火に向かって進め!
前進!前進!進め!

成り立ち

中国の国歌『義勇軍行進曲』は元々、中国映画『風雲児女』(嵐の中の若者たち)の主題歌でした。
1935年に詩人の田漢が作詞し、音楽家の聶耳が作曲しました。
この映画は、中国の東北地方で日本の侵略に戦いを挑んだ人々の勇ましい姿を描いた作品です。

『義勇軍行進曲』は1949年9月に開かれた会議において仮の国歌として認定されましたが、正式な国歌として制定されたのは1982年の全国人民代表大会でのことです。

1931年にバイオリニストとして上海の歌舞団に入団し、反政府活動に加わっていた聶耳は、弾圧から逃れるために日本へ渡ります。
しかし、この曲を書いた年の7月17日に、神奈川県藤沢市の鵠沼海岸で23歳の若さで死んでしまったため、この曲が国歌になったことは知らずに亡くなったことになります。

文化大革命の時代には、作詞者の田漢が迫害され、刑務所で死亡したため、毛沢東を讃える歌『東方紅』が事実上の国歌として公式の場でも演奏されました。
1978年には、第5回全人代で再び『義勇軍行進曲』が国歌となり、中華人民共和国の「建国の父」と称された毛沢東を讃えて「毛沢東の旗を掲げよ 前進 旗を掲げよ」と一部の歌詞が変更されましたが、現在は元の歌詞に戻されています。

中国では、「行進曲」を「進行曲」と表現するそうです。

参考

・世界の国歌・国旗 単行本 – 2020/3/27 弓狩 匡純 (著)

・CD付 オリンピックでよく見るよく聴く国旗と国歌 単行本 – 2019/9/26 吹浦 忠正 (著), 新藤 昌子 (著)

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