世界の国歌について紹介します。
今回は、インドの国歌『インドの朝』を紹介します。
歌詞
जन-गण-मन अधिनायक, जय हे
भारत-भाग्य-विधाता,
पंजाब-सिंधु गुजरात-मराठा,
द्रविड़-उत्कल बंग,
विन्ध्य-हिमाचल-यमुना गंगा,
उच्छल-जलधि-तरंग,
तब शुभ नामे जागे,
तब शुभ आशिष मांगे,
गाहे तब जय गाथा,
जन-गण-मंगल दायक जय हे
भारत-भाग्य-विधाता
जय हे, जय हे, जय हे
जय जय जय जय हे।
歌詞の意味
汝は全ての民の心を支配する者
インドの運命を定める者
汝の名は奮い起こす
ドラヴィダ、オリッサ、ベンガル、
パンジャブ、シンド、グジャラート、マラータの民の心を
汝の名はヴィンディヤ山脈やヒマラヤ山脈にこだまし
ヤムナー川とガンジス川のせせらぎと混ざり合い
インド洋の波に歌われる
我々は汝の恩恵を祈り、賛美の歌をうたう
人々の救いは汝の手中にあり
インドの運命を定める者よ
汝に勝利あらんことを
成り立ち
インドの国歌『インドの朝』は、偉大な詩人で哲学者でもあったラビンドラナース・タゴールによって1911年にベンガル語で書かれました。
詩聖と讃えられ、建国の父としても尊敬を集めていたタゴールは、1910年に詩集『ギタンジャリ』を発表します。
この作品は、アジア人として初めてノーベル文学賞を受賞しました。
『インドの朝』は、インドが英国に支配されていた1911年12月にカルカッタで開催された国会で初めて歌われました。
しかし当時、インド皇帝でもあった英国王のジョージ5世がインドを訪れていたため、歌詞の最初に現れる”Adhinayaka”(支配者)という文言が「英国王」を意味し、英国を讃えているのではないかといった批判を浴びました。
愛国者であったタゴールは、この言葉は人智を超えた「神」を指している、と反論しました。
1947年の独立を経て、『インドの朝』は1950年1月に開かれた憲法議会においてヒンドゥー語で書かれた歌詞が正式に国歌として承認されました。
作曲もタゴールが手掛けた『インドの朝』は、インドに住む人々を束ねる名曲として今も愛され続けています。
題名は『जन गण मन』(ジャナ・ガナ・マナ)は直訳すると「人々の意志」です。
参考
・世界の国歌・国旗 単行本 – 2020/3/27 弓狩 匡純 (著)
・CD付 オリンピックでよく見るよく聴く国旗と国歌 単行本 – 2019/9/26 吹浦 忠正 (著), 新藤 昌子 (著)
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