世界の国歌 フィンランド共和国『我が祖国』(我等の地)(Maamme)

国歌
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世界の国歌について紹介します。

今回は、フィンランド共和国の国歌『我が祖国』を紹介します。

歌詞

1.
Oi maamme, Suomi, synnyinmaa,
soi, sana kultainen!
Ei laaksoa, ei kukkulaa,
ei vettä rantaa rakkaampaa,
kuin kotimaa tää pohjoinen,
maa kallis isien!

2.
On maamme köyhä, siksi jää,
jos kultaa kaivannet
Sen vieras kyllä hylkäjää,
mut meille kallein maa on tää,
sen salot, saaret, manteret,
ne meist on kultaiset.

3.
Ovatpa meille rakkahat
koskemme kuohuineen,
ikuisten honkain huminat,
täht’yömme, kesät kirkkahat,
kaikk’kuvineen ja lauluineen
mi painui sydämeen.

4.
Täss auroin, miekoin, miettehin
isämme sotivat,
kun päivä piili pilvihin
tai loisti onnen paistehin,
täss Suomen kansan vaikeimmat
he vaivat kokivat.

5.
Tään kansan taistelut ken voi
ne kertoella, ken?
Kun sota laaksoissamme soi,
ja halla näläntuskan toi,
ken mittasi sen hurmehen
ja kärsimykset sen?

6.
Täss on sen veri virrannut
hyväksi meidänkin,
täss iloaan on nauttinut
ja murheitansa huokaillut
se kansa, jolle muinaisin
kuormamme pantihin.

7.
Tääll’ olo meill on verraton
ja kaikki suotuisaa,
vaikk onni mikä tulkohon,
maa isänmaa se meillä on.
Mi maailmass on armaampaa
ja mikä kalliimpaa?

8.
Ja tässä, täss’ on tämä maa,
sen näkee silmämme.
me kättä voimme ojentaa
ja vettä rantaa osoittaa
ja sanoa: kas tuoss’ on se,
maa armas isäimme.

9.
Jos loistoon meitä saatettais
vaikk’ kultapilvihin,
mis itkien ei huoattais,
vaan tärkein riemun sielu sais,
ois tähän köyhään kotihin
halumme kuitenkin.

10.
Totuuden, runon kotimaa
maa tuhatjärvinen
miss’ elämämme suojan saa,
sa muistojen, sa toivon maa,
ain ollos, onnees tyytyen,
vapaa ja iloinen.

11.(2)
Sun kukoistukses kuorestaan
kerrankin puhkeaa,
viel lempemme saa nousemaan
sun toivos, riemus loistossaan,
ja kerran, laulus synnyinmaa
korkeemman kaiun saa.

歌詞の意味

1.
我がが祖国、フィンランドよ、故郷の地よ!
その黄金の名を響かせよう!
谷も、丘も
湖も浜辺も、愛されはしないだろう
この北の祖国のように
我らの高貴な父祖の地のようには

2.(11)
君の繁栄が殻を破り
いつしか花咲かす
我らの愛で更に高まる
この煌き、希望、喜び
祖国よ、我らは祖国の歌を高らかに歌わん!

2.
我々の国は貧しく、金を求める者にとって
これからもそうでしょう。
よそ者は高慢に通り過ぎるが、我々は
この地を愛してやまないだろうと思う。
湿地、高原、島、波の中で
素晴らしい黄金の地を。

3.
波打つ小川はとても明るく
湧き出る川を愛している
暗い森の夜のささやき
夏の光である星空を愛している。
すべては、私たちが目で見て、歌いながら
その中で生きてきた。

4.
ここでは、私たちの祖先は恐れずに戦った
剣と鋤と思考で
そしてここでは、曇りの時も晴れの時も
幸運が前にも後ろにもあり、
フィンランド人の心臓は鼓動し、働いてきた。
為すべきをとをして耐えてきた。

5.
誰が全ての戦いの話をする?
この民族が耐え抜いた戦いを
戦争が谷から谷へと繰り広げられた時
霜が降り、飢えの嘆きが起きたとき
誰が彼らの流した血を測った?
彼らの忍耐力は?

6.
彼らの血が流されたのはここだった。
この岸辺にいる我々のために
彼らの喜びが育まれたのもここだ
彼らのため息はここで重くなり、逃げていった。
我々の重荷を背負った人々は
我々の前に、ずっと前に。

7.
我々はここが魅力的で良い場所だと知っている。
ここには全てがあります。
どんな運命であろうと
我々は祖国となる国を手に入れた。
この世にあるだろうか?
これ以上に価値のある大切なものが

8.
そして、ここに、祖国がある。
すべての人の目に映る
そして、私たちは指差しの手を伸ばすことができる。
喜んで、海と砂浜を示すことができる。
この国を見よ、この国を。
我々の祖国を見よ。

9.
もし我々がかつて上昇させられたなら
下から金色の雲に向かって
そして、もし私たちが星空の中を移動していたとしたら。
誰も泣かず、誰もため息をつかない。
この貧しい孤独な国に
私たちの切望する心は行くでしょう。

10.
ああ、国よ、千の湖の我らが国よ。
歌と誠実さが築かれた国。
命の海が私たちに与えてくれた陸地。
我々の過去の国、我々の未来の国。
汝の貧しさを恥じることはない。
穏やかに、喜んで、自由に

成り立ち

フィンランド共和国の国歌『我が祖国』は、1845年5月13日に開かれた学生の春の祭典で初めて演奏されました。
歌詞は、詩人として知られたユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリがスウェーデン語で書きました。
元々は、35編からなる彼の『ストール旗手物語』という叙事詩の序文として収められていた詩編です。

作曲は、ドイツの作曲家、フレドリック・パシウスが行いました。

1840年代の激動のヨーロッパでは、革命の気運が高まっていたため、ルーネベリは、自分のテキストを反革命的なものにしたいと考えていました。
それは、フィンランド人が平和を愛する人々であることを保証するものでした。
そして、フランス国歌やマルセイエーズなどの革命歌を生徒が歌わないようにするために、「Our Country」の歌が効果的に流布されました。

国歌の中心には私たちの国があります。
その仕事は、矛盾を強調するのではなく、調和させることです。
トゥルク大学の文化史教授であるハンヌ・サルミ氏は、「フィンランドの国歌は、2つの言語で巧みにこれを実現しています。」と語っています。

ルーネベリは、詩の中でフィンランドの自然をたくさん描写しています。
そこには、社会や政治の変革を求める声はなく、運命への信頼があります。
ハンヌ・サルミ氏は、貧困と欠乏の中にフィンランドの美を見出したいという謙虚な思いを語っています。
もし、私たちが光り輝くようになったとしても、たとえ金色の雲になったとしても、私たちはこの貧しい家にいたいと思うでしょう。(上記歌詞の9節参照)

フィンランドは600年以上にわたって、スウェーデンに征服されていました。
その間はフィンランド語を使うことは禁止されていましたが、1863年になってようやくフィンランド語がスウェーデン語と共に公用語として認められました。
そこで、パーヴォ・カヤンデルが『我が祖国』をフィンランド語に翻訳します。


2つの言語で書かれた歌詞の意味は基本的に同じですが、カヤンデルの訳には、フィンランドを意味する「スオミ(Suomi)」という言葉が用いられています。
また、毎年2月5日は、「国民的詩人ルーネベリの日」とされ、国旗が掲揚されます。

作曲は、ヘルシンキ大学で音楽を教えていたフレデリック・パーシウスが手掛け、『我が祖国』は1919年に国歌として制定されました。
ちなみに、エストニアの国歌『我が祖国、我が誇りと喜び』も、同じ旋律が使われています。

フィンランドの法律では、国旗や国章とは異なり、公式の国歌については言及されておらず、議会が国歌の問題に正式に取り組んだこともなく、個別の法令も発行されていません。

参考

・世界の国歌・国旗 単行本 – 2020/3/27 弓狩 匡純 (著)

・CD付 オリンピックでよく見るよく聴く国旗と国歌 単行本 – 2019/9/26 吹浦 忠正 (著), 新藤 昌子 (著)

Vänrikki Stoolin tarinat (suom. Cajander) by Johan Ludvig Runeberg

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