今回は、古代ギリシアの哲学者エンペドクレスについて解説します。
エンペドクレスとは?
エンペドクレス・・・古代ギリシアで前5世紀に活躍した詩人、予言者、自然哲学者、医者、政治家、弁論術の創始者。
エンペドクレスは、パルメニデスと同じように、伝統的な英雄叙事詩の型式によって自身の思想を著した。
彼の思想も、パルメニデスの影響を受けている。
愚かな者たち。それというのも彼らには 遠きに及ぶ思慮がないからだ。
まことに彼らは かつてあることのなかったものが生じてくると空想し、
あるいは 何かが死に、完全に滅び去ると空想するのだから。
全くあらぬものから 生成することは不可能なこと、
また あるものが全く滅び去ることも 起こりえぬことであり、耳にし得ぬこと。
「ある」ものはあり、「あらぬ」ものはあらぬ、というパルメニデスの根本原則を基本的に受容している。
万有のどの部分にも空虚はなく また 過剰もない
万有のうちに 空虚はいささかもない。
それならば いったいどこから 何ものかが入り込めるであろうか。
万物の根源を四つのものと考えた。
はじめに聞け、万物の四つの根を。すなわち 輝くゼウス(火)、
命をもたらすヘラ(空気)、またアイドウネス(土)、そして
死すべき者どもの泉を 涙で濡らすネフティス(水)
エンペドクレスは、万物の根源を火・水・空気・土の四つの要素と考えた。
参考
『ソクラテス以前の哲学者』 廣川洋一著
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