ソシュールの名言 言葉とは、ものの名前ではない 

偉人
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今回は、ソシュールの名言「言葉とは、ものの名前ではない」について解説していきます。

ソシュールの名言の意味

私たちは、世界の事物に名前を付けたものが言語だと思っています。
しかし、言語学者のソシュールによると、「言葉とは、ものの名前ではない」のです。

どういう意味かというと、

ある言葉が意味するのは、世界にある実物ではなく、その言葉が世界から切り取ったものである。

簡単に言うと、ソシュールは「1つの言葉があれば、それに対応する個物や概念が存在する」という考えを否定しました。

そして、「言葉の意味は、他の言葉との関係と差異によって生まれ、常に変化するものだ」と考えました。

ソシュールの名言の具体例

「言葉の意味が、他の言葉との関係や差異によって生まれる」ことを表す身近な例は、「方向」です。

私たちは、「右」「左」「上」「下」という言葉を当たり前のように使っていますが、これらの「言葉は、1つだけでは意味が分かりません。

「右」は「左」の反対であり、「上」や「下」とも違う方向を指しています。つまり、「右」という言葉だけでは意味が明らかにならないのです。

また、「色彩」の名称も、他の言葉との関係によって生まれるものです。

例えば、幼児向けの教材では、暖色系は全て「赤色」、寒色系は全て「青色」と定義されているかもしれませんが、私たちは、色の違いによって「黄色」や「橙色」、「水色」や「紺色」などの名称を付けます。

これらも、他の言葉との関係や差異によって名前が付けられたものです。

これは、文字だけに限らず、音声言語においても同じです。つまり、全ての言語は他の言葉との関係や差異によって意味を持つのですから、言葉とは記号であり、その言葉が示している現実の事物の本質とは一切関係ありません。

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