今回は、プラトンの格言「自分に打ち勝つことが最も偉大な勝利である」について解説していきます。
「人間は、一人では生きられない」というのは、聞いたことがあると思います。
実際、現在の社会では、完全に自給自足の生活でもしない限り、一人で生きることはできません。
もっと言えば、自給自足の人でも道具や衣服など、様々なものを他人に作ってもらっているので、完全に一人で生きている人はいないでしょう。
そして、周囲に人がいると、私たちはどうしても他人と競争し、他人よりも優れた存在であろうとします。
しかし、プラトンは「自分に打ち勝つこと」こそが最も偉大な勝利と考えています。
プラトンは、本能や欲望に抗う理性を重視しました。
欲望に支配され、他人に勝つことに躍起になっていると、相手を憎く思ったり、仕返ししたいと思ったりします。
ですが、これらの感情と言うのは、基本的に良くないものであり、仮に復讐に成功したとしても、後悔や罪悪感が残っていしまいます。
そこで、一度冷静になって、理性的に物事を考えるようになると、他人に対する感情と言うのは、自分が思っていたものよりも、実は過度に拡大され、歪曲された感情だということに気付きます。
そして、改めて自分について振り返って考えてみて下さい。
すると、心の中の負の感情は消え去り、平穏を取り戻すことができるでしょう。
つまり、「自分に打ち勝つことが最も偉大な勝利である」というのは、他人を気にし過ぎるのは止めて、自分の内面の成長を考えるのが、実は人生で最も有意義で、価値のあることである、ということではないでしょうか。
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